【今日の記事のキーワード】
・マイナーは演奏しやすい
・コードを単体で捉える
・無限の可能性を秘める
=======
こんにちは。ラッドミュージックスクール学長瀬戸です。
今回は無限に広がるジャズアドリブをほんの一つ切り取って具体的にどんなフレーズが作れるかを考えてみましょう。今回はマイナーコードについて。
1日1個フレーズを習得できれば1年で365パターン習得できるハズ。(理論上は)
===========
ジャズってさまざまな解析方や理論を基にアドリブのハーモニーを作り上げていくんですけど、それはそれは本当に無限に広がる可能性や解釈を基にするのです。
①キー(調)を基準に考える
②コードを単体で捉える
③コード進行の流れの中で捉える
④スケールを基に作り上げる
などなど、それぞれに無限の可能性が含まれているので終わりのない分野なのです。
今日は②番の【コードを単体で捉える】方法において具体的な例を挙げてみましょう〜。
今回はCマイナーセブンコードを例に考えてみましょう。まずはCm7のコードトーンを書き出してみましょう。
さて、キー(調)によってもちろん演奏方法は変わりますし、このCm7が一体どの様な働きをしているコードなのかによって随分と解釈は変化すると思います。しかし今回はあくまでもコードを単体として捉えるという目標のもとフレーズを作ってみましょう。
↓
はい。
僕が今回作ってみたフレーズです〜。
今回はコードトーンをうまく活用して、Bの音をナチュラルに変化させてフレーズの最高音(フレーズのトップノート)にD(9度)をターゲットノートにしているわけですね。
Bをナチュラルに変化させるのがミソであります。すると【鳴り響いているコードはマイナーセブンだが、Bがナチュラルになることによって一瞬音がコードと半音で当たる気がするが、フレーズ終盤では着実にBがナチュラルであるためにとても綺麗にフレーズ全体が響く】といった具合ですね。このBの役割は半音上のCへアプローチする意味もあり、さまざまな解釈方がありますね。
僕的にはジャジーなサウンドのするフレーズだなぁと自画自賛ッス。w
あと、今回のフレーズは若干コードトーンが多めに使ってます。まぁBナチュラルという際どい音を使っているので、際どい音を使った後はコードトーンを多めに使ってあげた方が説得力が出る。という具合ですね。あと、フレーズの一番最後の2音で確実にCm7だ、と音的に解決しているので
終わりよければすべてよし
というジャズの不思議な理論も含まれています。際どい演奏をガンガンして、フレーズの最後に丁寧で単純な音づかいをしてあげる。こうすることによってたとえどんなに際どい音で演奏していてもまとまり良くフレーズを終わらせることができる。というマジックですね!
さぁ、みなさんも際どい音と説得力のあるフレーズを作ってみましょう〜〜。
それではまた次回!
=========
■著者について
株式会社Radwave代表取締役、ラッドミュージックスクール学長。ジャズを本気で教えて15年。
幼少期より海外で育つ。バークリー音大卒。ジャズに魅了され30年弱。映画音楽作曲やレコーディングなどを含め、多岐の音楽活動に携わる。ジャズが演奏できるようになる一歩一歩の自己成長プロセスに感動し、それを伝えるべくラッドミュージックスクールを立ち上げる。耳が良すぎてジャズ理論はほぼ全て耳から習得。特技は他人が演奏したフレーズを1音残らず瞬時に分析し、何故その音たちを演奏したのかを瞬時に分析する力。現在は日本とマレーシアを行き来しながら音楽活動を行う。ちなみに生業の一つとして芸能界の英語通訳もしている。好きなものはビールとドリアンと未知へ切り込む冒険心。
コメント