管楽器とマイクの正しい位置と距離(マイクセッティング)

マイクの距離の写真アンサンブル

【今日の記事のキーワード】
・管楽器のマイクって正しい位置と距離はあるの?
マイクが近すぎると音が大きくなりすぎる

ステージ飛び交う用語がわからないんですけど・・・

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著者瀬戸郁寛丸写真
    学長瀬戸で〜す

こんにちは!

ラッドミュージックスクール学長の瀬戸郁寛です。

今日は生徒さんからよく受ける質問の一つを解説しましょう。

その質問とは・・・

「こないだ、初めてのライブステージでサックスのマイクをどのくらい近づければ良いかわからなくて困りました。ハズかしかったです。正しいマイクからの距離とかってどうすれば良いですか?あと、オンマイクって言われたんですけど、意味わからなくてもっとハズかしかったデス・・・」

う~~ん、わかるぜ。生まれて初めてマイクを使う時、俺も困った。どうすれば良いのか全くわからず、まぁテキトーにやってみるか、、、という感じでやったなぁ。実際にマイクの扱い方が本当の意味で理解できたのは何年も何年も経てからだったなぁ・・・。そして現場で飛び交う専門用語が全くわからず、人に質問しまくったなぁ・・・。

ということで今日このブログ読んで解決してしまってください!

まずはじめに、ライブ時に我々管楽器奏者に用意されているマイクのは大まかに分けて2種類のマイクのどちらかがライブ会場のステージ上に置いてあると思います。(レコーディングではなく、ライブのお話しね)

・いわゆる58マイク(丸いカバーがついてるアレね)
・いわゆる57マイク(棒状のアレね)

初心者の方はどちらも大差がないと思っていて良いです。今日は58マイクを例えにして写真で見てみましょう。

まずいきなり正解から。そしてその理由もわかりやすく説明しますね!

サックスを例に写真で例えると・・・

管楽器とマイクの正しい距離1
ベルに近づける例
管楽器とマイクの正しい距離2
管体に近づける例

管楽器とマイクの間違った距離の例
ダメな例。マイクからの距離が離れすぎている。


これが正解!全ての管楽器に適用されます。サックス、トランペット、トンボーン、クラリネット、フルート・・・個々の楽器によって若干の差はあれど、正解はたった一つ。

マイクと管楽器の距離が極めて近いことが正解


上下の位置は各木管楽器や金管楽器によって若干異なるので、「ライブ慣れ」しているプロに助言をもらってくださいネ。

肌感覚で言うとベルから3~40センチ離れるともうアウトって感じ。(俺はそう)

よく聞く間違った解釈がもう一つ。

「マイクから近すぎたら音が大きすぎやしませんか?」

その不安について解説しましょう~。

まず下の図を見てみましょう。

ライブ会場のステージでの音の解説図

この図面のように、ステージには主に2種類の音が存在すると良いと覚えておきましょう。

1、観客席に届ける音
2、演奏者に届ける音

ちなみに我々演者は一生涯自分の生音を1番の「観客に届ける音」として聞くことが理論上不可能。(ワイヤレスマイクならまぁ話は若干別だが)

図のようにPA、いわゆる音調整係がしっかりと観客に届ける音を調整してくれます

仮にマイクが近くても、ミキサーでしっかりと音量を調整してくれますのでご安心を。

逆にマイクが遠いと図のようにドラムやギターやベースなどの音量の出力パワーの大きい周りの音が自分のマイクに入ってしまい、PAが音を調整しづらくなってしまうのだ。(体全体で自分のマイクに後ろから飛んでくる音をブロックするイメージで行くとよいと思う)

「もっとオンマイクでお願いします」
「もっとベタヅキでお願いします」

とPAさんに言われてる現場をよく見ますね~~。できる限りマイクに近づいてくださいって意味なので覚えときましょ~~~。

なので決してマイクから近いからといって問題になることは一切ありませんので安心してマイクに近づきましょう!58でも57でも同じだと考えていて現時点では全く問題ないです。ちなみに、初心者の方はきっと「これって近すぎじゃないかな?」って思うくらいの近さが正解と覚えておくのが手っ取り早いでしょう!

ということで管楽器の楽器からのマイクの距離、基本的にはこのような感覚でやってみてください。きっと長い月日を経て自分なりのマイキングが身につくことでしょう~。

ちなみに今でも僕は各ステージごとにマイクと戦い、より完璧な音にするため勉強と研究を重ね、日々闘ってます。学ぶことはとても楽しいですね!

それではまた次回!

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■著者について

著者瀬戸郁寛の写真
瀬戸郁寛(せとふみひろ)

株式会社Radwave代表取締役、ラッドミュージックスクール学長。ジャズを本気で教えて16年。
幼少期より海外で育つ。バークリー音大卒。ジャズに魅了され30年弱。映画音楽作曲やレコーディングなどを含め、多岐の音楽活動に携わる。ジャズが演奏できるようになる一歩一歩の自己成長プロセスに感動し、それを伝えるべくラッドミュージックスクールを立ち上げる。耳が良すぎてジャズ理論はほぼ全て耳から習得。特技は他人が演奏したフレーズを1音残らず瞬時に分析する力。最近はジャズ以外のレコーディングやライブに多く携わっている。現在は日本とマレーシアを行き来しながら音
楽活動を行う。海外にて各種音楽賞を受賞しまくる。ちなみに生業の一つとして芸能界の英語通訳もしている。好きなものはビールとドリアンと未知へ切り込む冒険心。

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